最終更新日 2024.6.6

ライブコマースの市場規模は?日本で成功するための方法を解説

ライブコマースの市場規模はどれくらいだろう、と知りたい方も多いかと思います。ライブコマース  と聞くと、中国をイメージする方も多いですが、アメリカでも広く利用されています。 

日本では2017年頃から徐々に注目度が高まり、2020年のコロナ禍を機に、SNSなどを使って商品・サービスをリアルタイムに配信しながら視聴者の購買意欲を高める活動が一気に増えました。 

本記事では、日本や海外におけるライブコマースの市場規模と背景、今後日本が伸びる可能性・メリット・人気の高いサービスについて解説します。

ライブコマースに関心をお持ちの方へ
博報堂グループでは、統合的なプラニングスキームと企画実装力を生かして、ライブコマース実現を一気通貫で支援可能です。ライブコマースの企画や運営に課題を抱えている方は、ぜひ「ライブコマース企画・運営」サービス詳細をご覧ください。

目次

日本におけるライブコマースの市場規模

日本におけるライブコマースの市場規模は、著しく成長を遂げています。

ライブコマースは元々中国・インド・インドネシア・マレーシアなどで人気が高いといわれており、日本では2017年頃から徐々に注目を集め始めました。

日本は、海外に比べて市場規模は小さいものの、すでに効果を出しているファッション業界や美容業界をはじめ、多くの企業がライブコマースを採用して、顧客との信頼関係を強化できると予測されています。今後EC市場の更なる成長と共に、ライブコマースの普及も期待されています。

関連記事:ライブコマースの可能性を拡張し、ブランド成長につなげる

博報堂グループでは、統合的なプラニングスキームと企画実装力を生かして、ライブコマース実現を一気通貫で支援するライブコマース企画・運営を提供しています。ただの「はやりの手法」ではなく「事業課題を解決するマーケティングエンジン」としてのライブコマースの可能性を切り拓くサポートをします。⇒サービス紹介ページはこちら

海外におけるライブコマースの市場規模

ここからは、海外におけるライブコマースの市場規模について、アメリカと中国を紹介していきます。

アメリカ

アメリカにおいて、ライブコマースは順調に伸びている市場といえます。

コンサルティング会社Activate Consulting社の調査によると、ライブコマースのアメリカの市場規模は2026年までに、550億ドル(日本円で約8兆2700億円)に達すると予測されております。1

ドイツの調査会社スタティスタでは、2023年に500億ドル(約7兆5,000億円)に達し、今後3年間でさらに36%成長すると予想されています。2 アメリカでも、アジア圏と同様、ファッション業界・美容業界・家電業界への人気が高いです。

さらにアメリカ国内では、多数のライブコマースを配信するアプリケーション・プラットフォームが開発されているため、配信者はますます顧客とのコミュニケーションを深めながら購入を促進できるでしょう。ライブコマースはアメリカにおいても、今後も伸びる市場と考えられているため、発展が続くと予想できます。

参考:1 Activate Consulting Releases Annual Activate Outlook Report on the Future of Technology & Media in 2023
2 Live commerce - statistics & facts

中国

中国ではライブコマースの人気が高く、ライブコマースを通した買い物が定着しています。

eMarketer社の発表によると、中国におけるライブコマース市場は、2023年で3兆236億ドルであり、世界全体の51.1%を占めると言われています。

中国で特に人気の高い業界は、ファッション業界・美容業界・家電業界・食品業界です。これらの業界は常に新しい技術を取り入れており、その技術をライブコマースを通じて顧客に提供することを目的としています。

中国は世界最大のeコマース市場であり、ライブコマースは企業が顧客との関わりを深めるための重要なツールと成り得ています。

 

博報堂グループでは、統合的なプラニングスキームと企画実装力を生かして、ライブコマース実現を一気通貫で支援するライブコマース企画・運営を提供しています。ただの「はやりの手法」ではなく「事業課題を解決するマーケティングエンジン」としてのライブコマースの可能性を切り拓くサポートをします。⇒サービス紹介ページはこちら

日本と海外でライブコマースの市場規模が大きく異なる背景

日本ではライブコマースの市場規模が伸びているものの、アメリカや中国に比べてまだまだ低いと言えます。

日本と海外で大きく市場規模が異なる背景として、文化的な要因と社会的な認知度の低さが深く関わっています。

日本では、実店舗で実際に商品を手にとって確認して、買い物を楽しむ方が多い傾向にあります。オンラインやライブコマースなど新しいショッピングを楽しむ方は徐々に増えているものの、増え方はゆっくりです。

また、若者を除く年齢層では、ライブコマース自体の認知度がまだ低く、利便性や魅力が十分に理解されていないことも、海外に比べて市場の成長が遅れている一因です。

中国をはじめとする海外では、デジタル技術への高い適応性とオンラインショッピングに対する前向きな姿勢が、ライブコマースの急速な普及と市場拡大を後押ししています。

日本と海外におけるライブコマースの市場規模には、文化的な価値観や消費行動の違い、そして新しいテクノロジーへの受容度が関わっています。

今後ライブコマースの市場規模が日本で伸びる可能性

日本は海外に比べて市場規模がまだまだ小さいものの、今後大きな伸びを見せる可能性が高いです。

特に、日本におけるECでの商品購入の割合は諸外国に比べて低いため、オンラインショッピング市場全体、特にライブコマースの分野において、将来的な成長余地は非常に大きいと言えます。

ライブコマースは、消費者に対してリアルタイムで商品の魅力を伝え、質問に答えるなど、対話型の購買体験を提供できます。

そのため、今後、実店舗をメインで商品を購入している消費者層も惹きつけることができるので、ライブコマースの市場は大きく拡大するでしょう。

 

博報堂グループでは、統合的なプラニングスキームと企画実装力を生かして、ライブコマース実現を一気通貫で支援するライブコマース企画・運営を提供しています。ただの「はやりの手法」ではなく「事業課題を解決するマーケティングエンジン」としてのライブコマースの可能性を切り拓くサポートをします。⇒サービス紹介ページはこちら

ライブコマースならではの特徴が市場規模拡大の鍵

ここからは、市場規模拡大の鍵となるライブコマースの特徴を以下3点紹介していきます。

  • 臨場感を得られる
  • 来店しなくてもよい
  • 気軽に質問できる

それでは、1つずつ確認していきましょう。

臨場感を得られる

1つ目の特徴は、臨場感を得られることです。

例えば、ライブコマースで人気陶芸家がろくろを使って器をつくる様子を配信すれば、視聴者は普段使っている食器がどのように作られているかを知れて、新鮮さを感じます。作り方で気になることや、どのような用途で使えばよいか、その場で作っている本人に直接質問もできます。テレビや動画などの映像を見るだけとはまた違った体験ができ、視聴者は魅力を感じるでしょう。

また、ワインのソムリエがテイスティングしている様子をライブコマースで見れば、これまで飲んだことがないワインでも、身近に感じられることでしょう。風味など自分が知りたいことを細かく質問することで、実際に飲むイメージができ、購入に繋がるケースも増えるでしょう。

他にもライブコマースではインフルエンサーや芸能人が洋服を試着しているところや、コーディネートを見ることができます。視聴者はチャットで自分の悩みを気軽に質問でき、紹介されたファッションアイテムを身につけるイメージがわきやすいです。

ライブコマースを通じて視聴者はもちろん配信者にとっても、視聴・購入したユーザーの反応を知ることができ、次の改善へと活かせます。

来店しなくてもよい

2つ目の特徴は、来店しなくてもよいことです。ライブコマースは実際の店舗に来店することなく、自宅やオフィスなど好きな場所から視聴ができます。

顧客は購入のためにわざわざ出かける必要もありません。外出のために自分を整える時間も不要です。ライブコマースがあれば、視聴者は自宅でくつろぎながら、リラックスして気になる商品をじっくりと見られます。

気軽に質問できる

3つ目の特徴は、気軽に質問できることです。

ライブコマースではLIVE配信中にリアルタイムなコミュニケーションが可能です。視聴者は見ていて気になることがあれば、配信者に対してチャットで気軽に質問・要望を伝えられます。

配信者は、商品・サービスに詳しいプロです。1人ひとりに合わせてカスタマイズして、1対1のコミュニケーションをとって、適切な回答をしてくれます。

実店舗だとなかなか販売員に話しかけにくく、質問しにくいときもあるでしょう。ライブコマースでは、リアルタイムにチャットなどで気軽に発言できることがメリットだといえます。

 

博報堂グループでは、統合的なプラニングスキームと企画実装力を生かして、ライブコマース実現を一気通貫で支援するライブコマース企画・運営を提供しています。ただの「はやりの手法」ではなく「事業課題を解決するマーケティングエンジン」としてのライブコマースの可能性を切り拓くサポートをします。⇒サービス紹介ページはこちら

市場拡大するライブコマースの告知方法

ここからは、市場拡大するライブコマースの告知方法について、以下3点を解説します。

  • 公式Webサイト
  • 公式SNS
  • インフルエンサー

それでは、1つずつ確認していきましょう。

公式Webサイト

1つ目は、公式サイトです。企業のWebサイトでライブコマースを告知する具体的な方法として、以下を挙げます。

  • Webサイトのホームにライブコマースイベントのアナウンスを行う
  • ライブコマースのバナーやリンクを設置する
  • Webのニュースレターを使う

その他にも、企業WebサイトやECサイトなどで会員登録している顧客にメールマーケティングを通じて、顧客にライブコマースの予告を送信する方法もあります。

ライブコマースを告知する際は、配信するURLを相手に伝えることも重要です。視聴したいユーザーはライブコマースのページに簡単にアクセスできることで、イベントへの参加率も高まるでしょう。

公式SNS

2つ目は、公式SNSです。

企業がInstagramやFacebook、LINEなどを開設している場合、それらのSNSを使ってライブコマースを告知できます。企業のSNSでライブコマースを告知する具体的な方法として、以下を挙げます。

  • 予告ポストを作成して、ライブコマースのイベントの概要や日時などを告知する
  • ライブコマースイベントのページリンクを公式SNSのプロフィールに設置する
  • ライブコマースイベントの準備過程を公式SNSにて順次公開する

SNSは告知するだけでなく、イベント中にリアルタイムの様子の投稿、イベント終了後も活用できます。イベントの様子や顧客の反応などを公式SNSにて公開すれば、視聴者はライブコマースにますます興味が湧き、今後のイベントへの参加意欲が高まることでしょう。

インフルエンサー

3つ目は、インフルエンサーです。

インフルエンサーに依頼してライブコマースを告知する具体的な方法は以下の通りです。

  • SNS上にて、イベントの情報を告知してもらう
  • イベントに関連するキャンペーン情報やクーポンコードを紹介する
  • ライブコマースイベントで使用する商品を紹介する

告知したインフルエンサーにライブコマースイベントに参加してその商品を紹介してもらったり、イベントの様子をリアルタイムで投稿してもらったりすることもおすすめです。そうすれば、インフルエンサーのフォロワーに情報を発信できます。

インフルエンサーの信頼性や影響力を活用すれば、新たな消費者層の参加意欲を高め市場規模が拡大するでしょう。

 

博報堂グループでは、統合的なプラニングスキームと企画実装力を生かして、ライブコマース実現を一気通貫で支援するライブコマース企画・運営を提供しています。ただの「はやりの手法」ではなく「事業課題を解決するマーケティングエンジン」としてのライブコマースの可能性を切り拓くサポートをします。⇒サービス紹介ページはこちら

ライブコマースの市場規模拡大が特に期待される業界

ここからは、ライブコマースの市場規模拡大が特に期待される業界として、以下2点を解説します。

  • ファッション業界
  • 美容業界

それでは、1つずつ確認していきましょう。

ファッション業界

ライブコマースは、ファッション分野で活用されています。

ライブコマースを活用すれば、新商品のファッションアイテム・服やバッグをオンライン上でリアルタイムに紹介できます。視聴者は見ながらサイズ感や丈の長さ、着ている人の身長などを気軽に質問できます。

具体的に質問すれば、自分が商品を買ったときのイメージを持てるでしょう。また、他の人が質問した内容もチャット一覧などで閲覧できるため、自分一人が聞く以上に多くの情報を得られます。

ライブコマースは、実店舗にはできるだけ行きたくない、オンラインショッピングで服などを買いたい、と思っている消費者に適しています。

消費者は実際に店舗に行かなくても、抱えている悩みをリアルタイムに解決できるようになります。ファッション業界でライブコマースを採用することで、ユーザーは満足できるオンラインショッピングが可能となるでしょう。

美容業界

ライブコマースは、美容分野でも活用されています。

たとえば、ファンデーションやアイシャドウの塗り方を拡大して、視聴者にじっくりと見せることが可能です。視聴者は普段使ったことがないアイテムでも、塗り方が簡単で綺麗になることがわかると、「使ってみたい」と思うことでしょう。

また、自分の好きなインフルエンサーや芸能人がリアルタイムに商品を使っていると、自分も使いたい、と思う気持ちが高まります。ライブコマース中に視聴者限定の特典が紹介されると、より買いたい気持ちが向上するかもしれません。

ライブコマースでは、使用しているところを見るだけでなく、気になったことはインフルエンサーやサポート担当に質問できるというメリットがあります。その場で悩みを解決できるため、美容製品への信頼性も向上し、購入を決断しやすくなるでしょう。

ライブコマースは、ファッション・美容業界はもちろん、幅広い分野に適用可能です。今後は、家電製品や生鮮食品など幅広い分野でライブコマースが活用されると予想されています。

 

博報堂グループでは、統合的なプラニングスキームと企画実装力を生かして、ライブコマース実現を一気通貫で支援するライブコマース企画・運営を提供しています。ただの「はやりの手法」ではなく「事業課題を解決するマーケティングエンジン」としてのライブコマースの可能性を切り拓くサポートをします。⇒サービス紹介ページはこちら

まとめ

本記事では、ライブコマースについて紹介しました。日本は海外に比べてまだ市場規模が小さいものの、利便性も高く徐々に浸透していることから、これからも市場規模を拡大して益々発展していくことでしょう。

これからライブコマースをはじめたいがどうしたらいいかわからない、ライブコマースに取り組んでいるけれどなかなか手応えを感じられない、成果が上がらないなどという課題をお持ちでしたら、当社へ気軽にご相談ください。

bizgarage

BIZ GARAGE 編集部

BIZ GARAGEコラムでは、ビジネスをとりまく環境の大きな変化により、最適な手立てを見つけることが求められる現代において、生活者の心を動かし、ビジネスを動かすために、博報堂グループのソリューションや取り組みのご紹介、新しいビジネスの潮流などをわかりやすく解説しています。

ライブコマースに関心をお持ちの方へ
博報堂グループでは、統合的なプラニングスキームと企画実装力を生かして、ライブコマース実現を一気通貫で支援可能です。ライブコマースの企画や運営に課題を抱えている方は、ぜひ「ライブコマース企画・運営」サービス詳細をご覧ください。

タグ一覧