最終更新日 2024.4.8

営業DXの次なる打ち手「オンライン接客ロープレ」が、営業・販売スタッフの商談品質を効率的にパワーアップ

販売や商談の現場では、質の高い営業スタッフの確保や、商談や接客スキルの育成が重要とされながらも、時間の制約や人材不足などを理由に十分に行えていないという現状があります。

このような課題に対して、デジタル・ITを活用して、商談に有効とされる「ロープレ」(ロールプレイング)をいつでも、どこでも、よりリアルに行える「接客ロープレサービス」を開発しました。営業DXの次なる武器として、その特徴やメリット、そしてビジネスへの可能性をお話します。

営業人材の育成でお困りの方へ
博報堂グループでは、営業人材の商談や接客スキルを向上させる、接客ロールプレイングをオンラインで提供できます。営業人材の育成でお困りの方は、いつでもどこでも利用できる高品質な「オンライン接客ロープレサービス」の詳細をご覧ください。

目次

多くの企業がセールス担当者のスキル向上に時間が取れない

弊社が行った自主調査から、セールス担当者の商談スキルの重要性は認識しているものの、時間の制約や人材不足を理由に、多くの企業で十分な教育が行えていないことが明らかになりました

※博報堂自主調査

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「オンライン接客ロープレサービス」とは?

「オンライン接客ロープレサービス」とは、ロープレシナリオ作成・ロープレパートナー(お客様役)育成・接客技術評価指標の作成・オンライン受講の環境・フィードバックを、ワンストップで提供するサービスです。これにより、営業スタッフはいつでも好きな時間に、自分のデスクに座りながらオンラインでリアルなお客様役とロープレをすることが可能になります。

「オンライン接客ロープレサービス」の特徴

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また、ロープレの録画データを博報堂DYホールディングスが独自に開発した音声認識エンジン“CONOOTO”の解析により、発話時間や周波数、重要なフレーズなどを出力分析します。これまでヒトの勘や印象に頼っていた発話や、会話特徴の評価を数値化し、見える化を可能にします。

「オンライン接客ロープレ」で現状のロープレ課題を大きくクリア

博報堂自主調査から、現状のロープレの活用実態と課題が見えてきました。

Q:営業マンや販売スタッフの商談スキル向上のためにどのようなことを行っていますか?

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Q:ロープレはどの程度有用、効果があると感じますか?

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Q:ロープレを行っていく上で課題と感じることは何ですか?

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ロープレが商談スキル向上に有用であると、多くの企業で認識し、実施率も高い一方で、多くの課題があることもわかります。昨今の労働環境の変化や、多忙化・繁忙化によって、時間的制約・心理的負担が生じていることがうかがえます。

またロープレのシナリオや相手役が固定化してしまい、実際の商談との乖離やギャップといった点も課題視されているようです。本社や業界団体が主催するロープレ大会などに参加する企業も多い一方で、その場ではあらかじめ決められたパターンの再現に力点が置かれてしまい、ロープレ自体が目的化してしまうといった課題もあります。

本ソリューションの「オンライン接客ロープレサービス」の活用により、これらの課題を大きくクリアすることが可能です。

「オンライン接客ロープレサービス」の特徴とメリット

ここでは「オンライン接客ロープレサービス」の3点の特徴とメリットについてご紹介いたします。

オンライン形式で、ロープレをいつでもどこでも

1つ目の特徴は、オンライン上のプラットフォームで、予約・パートナー選定・事前準備・ロープレ実施・フィードバックまで、ワンストップでご利用いただける点です。空き時間を使って利用できるので、従来のような営業スタッフとお客様役双方の時間調整や、場所確保の負担が軽減され、いつでもどこでも利用でき、自由度が格段に高まることが期待できます。

また、予約状況や、ロープレの録画データ、フィードバック内容などの情報は、ロープレを管理・主管するマネージャーや管理職の方にも共有できるので、組織全体の進捗状況の確認や管理も、効率的に行うことができます。

生活者視点を持ったパートナーとリアルな商談ロープレを

2つ目の特徴は、生活者視点を持ったパートナー(お客様役)と、実際の商談に近いリアルなロープレを行うことができるという点です。

あらかじめトレーニングを受けたコミュニケーションに通じた専門スタッフが、実際のお客様の立場や、商品やサービスの利用状況といったリアルなシチュエーションを前提に、お客様役を務めます。あらかじめ定型化されたシナリオではなく、一定の商談の流れを踏まえつつ、その場その場での変化や臨機応変な反応・質問で、よりリアルな商談ロープレが体験できるようになります。

生活者視点を持ったパートナー(お客様役)がロープレを担当

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ロープレ終了後のフィードバックも、生活者視点からの評価指標や評価基準をもとに行っていきます。「対話ストレスの少なさ」「お客様本位の姿勢」「お客様視点に立った説明力/提案力」など、実際のお客様だったらどう感じるかという視点から、評価・フィードバックを行います。

あらかじめ決められた説明やトークを、いかに忠実に再現できているかといった“送り手目線”や“予定調和”的な評価視点から、実際の商談現場のリアリティをより重視した“受け手目線”や“臨機応変”な評価視点を重視します。

CONOOTOによるAI音声解析で、会話・発話特性の“見える化”を

これまでは商談/商談ロープレの内容やスキルは、営業スタッフ個人の経験知、組織内の暗黙知として蓄積され、なかなか明示化・形式知化されてきませんでした。

また、評価基準も主観、印象評価が主体で、何をどう高めたら成約などの商談成果につながるかも曖昧でした。ある意味、商談がブラックボックス化していたといえます。

本プログラムでは、このブラックボックス化した商談の中身、発話特徴や会話内容、営業スタッフとお客様の会話特徴を、CONOOTOというAIを用いた音声解析により明らかにすることにもチャレンジしています。

CONOOTOで計測できる評価項目例

  • 「あのー」「ちょっと」などのフィラー(つなぎ言葉)の多用は商談成果にマイナスに影響
  • 「例えば」で具体的に話すと商談にプラスにはたらく
  • ペーシング(音圧や周波数の同調性)が図られていると商談成果にプラス
  • 発話交代間隔が短く、発話時間比率が高い(=沈黙が少ない会話)と商談成果にプラス など

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これまで経験的に思われていたことが、AI解析によって明らかになりました。また、フィラーの多用などは、ロープレをした営業スタッフ本人も気づいていないことも多く、この解析を通して自分の発話特徴や課題を知る機会にもなっています。

さらに分析を深めると、同じ成績上位の営業スタッフでも、音声・会話特徴のパターンに違いがあることもわかってきました。例えば、「傾聴型営業スタイル」と「主導型営業スタイル」という商談スタイルの違いです。違う商談スタイルでありながらも、結果的には同じレベルの成果を生んでいるということです。

同じ商談スタイルを全社一律にインストールするのではなく、営業スタッフの特性、あるいはお客様の特性に応じて商談スタイルを最適化していくという新しい商談戦略のあり方が見えてきます。

成績上位の営業スタッフでも、音声・会話特徴のパターンに違いがある

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「オンライン接客ロープレサービス」の活用例/案

本ソリューションは、お客様と直接対面して商談~販売を行う業界・業種を中心に、さまざまな活用方法が考えられます。

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いずれも営業スタッフがお客様と直接向き合い、商品やサービスの丁寧な説明、お客様のニーズの引き出しと個別の最適な提案が求められる点で共通しています。
また、活用方法や実施形態も、日常的なロープレトレーニングの強化はもとより、新入社員研修や、昇進時のステップアップ研修、あるいは商談力アップが必要な特定社員強化など、目的に応じてカスタマイズしてご利用いただけます。

「オンライン接客ロープレサービス」が今後の企業ビジネスにもたらす可能性とは?

デジタル化、EC化、非対面ビジネスが進む、今後の環境変化のもとでの商談スキルの重要性を問う質問に、7割近くの多くの企業が「今まで以上に重要になってくる」と回答しています。

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この結果は何を意味しているのでしょうか? 企業のビジネスの最前線に立つ調査回答者の方々は、商談品質・商談スキルの向上が、昨今の劇的なビジネス環境変化のもとでも引き続き重要である、もっと言うと、大きなチャンスとなりうると肌感覚として感じているのではないでしょうか。

XaaS時代の収益向上レバレッジとしての商談スキル

MaaS、FaaSをはじめ、すべてのものがサービス化するXaaS(Anything as a Service)の時代を迎えようとしています。一般的には、すべてのサービスがインターネットでつながりプラットフォーム化していくという、機能・属性的な側面での理解・解釈が主ですが、ビジネスの側面からは「収益の多層化」ととらえることができるのではないでしょうか。

自動車業界を例にとると、「クルマ」というモノを売るだけでなく、そこに「点検・車検・修理」や「保険・補償」、さらには「情報サービス」という付加価値サービスを紐づけ「サブスク」というパッケージ商品で、インターネットというプラットフォームで販売する。そしてお客様をロックインし、顧客LTVを高めていくという考え方です。

モノとしての自動車収益に加え、いかにその他の付加価値サービスをクロスセル、アップセルしていけるかが、これからの企業ビジネスを左右する生命線になってくるともいえます。これは自動車に限らず、先に述べたどの業界でも共通の課題ともいえます。そしてその成否を握っているのが、お客様と最前線で対峙する「商談現場」であるということです。

商談品質がスマイルカーブ上昇のレバレッジに

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商談現場ではこれまでのモノ(製品)を中心としていた販売に加え、進化・高度化する新たなサービスをお客様に理解してもらい、魅力を感じていただくことがあらためて重要になってきます。新たな商談現場の販売パフォーマンス、もっと言うと営業スタッフ一人ひとりの商談スキルが、収益カーブを上昇させるレバレッジになるということです。

まとめ

今回ご紹介した「オンライン接客ロープレサービス」は、このような収益の多様化・多層化に対応する商談スキルを、効果的・効率的に営業・販売スタッフにインストールできる、最新鋭・実戦型サービスであると考えています。企業の抱える課題や戦略に応じて、柔軟にカスタマイズすることも可能です。ご相談、ご連絡をお待ちしております。

「オンライン接客ロープレサービス」について詳しく知りたい方はこちらから

博報堂自主調査

調査時期:2023年1月実施
調査方法:インターネット調査
調査対象者及びサンプル数:自動車販売・生損保・金融の営業・販売育成担当者148s
調査エリア:全国

宮坂 恒介(みやさか こうすけ)

宮坂 恒介(みやさか こうすけ)

株式会社博報堂
チーフマーケティングプラニングディレクター

1988年博報堂入社。自動車、金融、消費財などのコミュニケーションやブランディングを中心にマーケティングプラナーとして活動。現在はその知見を活かし、博報堂顧客接点専門チーム「gmove」に参画。

営業人材の育成でお困りの方へ
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